くず餅屋“山信”三代目 facebook&ブログ用ビジュアル

2014年03月01日(土)

このたび、くず餅屋「山信食産」の三代目 小山信太郎様のブログとfacebook用のイラストレーションを作成しました。

東京 江戸久寿餅 山信食品 三代目 小山信太郎様facebook&Blog用イラストレーション

掲載媒体



小山信太郎様について

小山様は、和菓子で唯一の発酵食品である久寿餅を作ってる「山信食産」の三代目です。
工場は東京の船堀にあり、おじい様とおばあ様が昭和30年に創業。

20代は高校の教員をされていて、
お父様が廃業を考えたことを契機に会社を継がれたそうです。
家族をとても大切にされる、空手が得意な、ちゃきちゃきの江戸っ子!!

会社は卸業が専門ですが、
お客様の笑顔を直接見たくて、2013年の始めに火曜午後限定工場直売を開始され、
今ではその他催事場にも出ていらっしゃいます。


ご依頼内容

以前作成した鈴木誠様のブログとFacebook用の絵がきっかけで、
お声をかけていただきました。(経緯の詳細は小山様のブログ記事をご覧下さい。)

絵の内容については、初めてのお打ち合わせで
くずもち屋さんをメインテーマに、「なつかしさ」「家族」「三方よし」「続けることの大切さ」をキーワードにすることでご依頼いただきました。


制作過程

<Step1. ラフ案作成・色味決定>
お打ち合わせと工場取材の後、手描きでラフを作成。
ラフに方向性が見えてきたら、パソコン上で色味を加えイメージを膨らませます。

<Step2. 水張り>
ラフが決定しましたら、次は板に紙を水張りします。今迄で一番大きいサイズのためドキドキ。

くず餅 水張り

<Step3. 下絵写し>
パソコン上で色味をシミュレーションしたラフを原寸大に印刷し、それを元に、上から赤色のボールペンでなぞり、下絵を写します。

03下絵写し2

<Step4. 着色・書込み>
あとは水彩色えんぴつで書込んでいきます。その後、PCに取り込み、色調整と和紙っぽい加工をし、完成です。


絵についての大まかな解説

詳細 大まかな区分
見て楽しめるものにするため、絵巻の時系列展開を取り入れました。画面を「原料の栽培」「製造」「お客様の元へ」の3つのエリアに分け、1→2→3の流れで見ると、大まかに久寿餅屋さんがどのようなお仕事なのか分かるようにしています。(以下、この流れに沿って、画面を6つに分割して解説いたします。)
詳細01
原材料の栽培エリアは、久寿餅の主な原材料である小麦の種まき〜収穫〜脱穀を描いております。右に視線を移すと、雲型で場面が切り替わり、久寿餅がルーツを持つ精進料理を食べているお坊さん達と、お麩の製造過程が展開します。
詳細03
小麦粉を水で洗うと、弾力のあるたんぱく(グルテン)が残ります。これがお麩の原材料で、この時水に溶けたでんぷんが、久寿餅の原材料となります。しかし、すぐに製造できるわけではありません。1年半以上の発酵期間が必要です。昔は大きな木の樽の中で発酵させていたそうですよ〜!
詳細02
もうここは久寿餅の製造エリア。新旧混じっていますが、基本的な流れは「発酵液を洗う」「熱湯で混ぜる」「蒸す」「冷却・包装」「出荷」です。そしてまた雲で場面が替わり、工場の外に出ます。
詳細04
船堀のシンボルとなった?ピンク色の工場は、駅から徒歩5分の所にあります。毎週火曜日は工場前の直売日。まさしく絵のように、小山様と奥様&お母様が販売しています。屋上では、山信食産の創業者であるおじい様とおばあ様が(天国から)見守っているようにしました。
詳細05
絵の中央に移動すると、一般のお客様に近い催事場の場面です。中央では小山様が「くずもち新聞」を先代お父様と配り、催事場の影から息子さんがその様子を見ています。
詳細06
そして一番左のエリアでは、そうなったらいいな、という希望を含めて、いろいろな人がくずもちを食べて楽しんでいるエリアにしました。その中には、マッカーサー・ペリー・マザーテレサ・オバマ・プーチンのつもり、という人達もいますので是非探してみてください♫

制作を終えて

実は私、両親がどちらも福岡出身のため、「きなこをかぶった黒蜜と一緒に食べる三角の和菓子」は知っていましたが、「くずもち」と言えば、ぷるんとした「葛餅」だと思っておりました。関東の「くずもち」は「久寿餅」、なんですね〜。

今回、小山様のFacebookとブログを模様替えした事で、ページを訪れた方が、久寿餅屋さんについて直感的に伝わり楽しんでいただければ嬉しい限りです(^^)

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